もう加齢も怖くない!?アメリカでの卵子凍結保存事情 | WhyNot!?JAPAN

もう加齢も怖くない!?アメリカでの卵子凍結保存事情

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近年、テレビで特集が組まれたことで注目が集まるようになった『卵子の老化』。知らなかった、もっと早くに知りたかった…と驚き嘆く女性が続出する中、2013年についに日本でも卵子の凍結が可能になりました。まだまだ情報も実績も少ない卵子の凍結保存。一方、日本よりも早くに卵子の凍結保存が行われてきたアメリカ。アメリカでの卵子凍結保存事情についてご紹介します。

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出典:https://www.pexels.com/

 

ある中国系アメリカ人女性の話

アメリカでは不妊治療に関して、日本と比べるとオープンな雰囲気があります。養子を迎え入れることも珍しくなく、家族の形も多様化していることが関係しているのかもしれません。したがって、かなりパーソナルな内容にも関わらず、不妊治療を受けていることを職場や友人たちにもオープンにしている人もいます。ある知人の中国系アメリカ人女性の話です。彼女の21歳の娘が、最近卵子を凍結保存したと話してきて驚きました。彼女は娘が成人したお祝いとして、卵子凍結保存をプレゼントしたのです。『これで将来、私が孫を抱けずに悲しむことはない!』と、彼女は興奮気味に語っていました。親も巻き込んだ卵子凍結保存。しかも、贈り物。なにからなにまでスケールが違うのは、アメリカならではでしょうか?

 

アメリカの不妊治療

アメリカでも不妊治療は珍しくなく、技術も進んでいます。州によっては日本より(世界の大多数の国より)治療の選択肢は多くなっています。卵子凍結だけでなく、体外授精、卵子・精子提供、代理出産制度、着床前診断、男女産み分け、LGBTカップルの不妊治療など受けられない治療はないといっても過言ではありません。しかし、そんなアメリカでの問題は、費用が非常に高額であることです。一部の州や保険を除いて、不妊治療は一切カバーされません。日本のように偏見が少なく、外野がうるさくない代わりに、国からの補助もありません。費用はすべて自己負担というわけです。一般的に1サイクルの卵子凍結保存にかかる費用は、7000ドルから12000ドル程度といわれています。

 

シリコンバレーでは卵子凍結を補助?

そんな中、この多額の金銭的問題を解決すべく、福利厚生の一環として最大2万ドルまでの負担を決定した企業が話題になりました。それは、アップルとフェイスブックです(※1)。優秀な女性社員が仕事が楽しいと感じるようになる時期が、ちょうど生殖に適した時期と重なることへの配慮なのだそう。シリコンバレーといえば、なにかと時代の先を行く企業が多いことで有名です。かの有名なグーグルはペット同伴で出勤可能という、動物をこよなく愛する人には夢のような職場環境を提供していることでも知られています(他の福利厚生については、Owen Wilsonと Vince Vaughn主演の映画The Internshipを参照のこと)。女性社員の卵子事情まで心配してくれるとは、なんて思慮深く殊勝な考えを持った企業なのでしょうね?!

 

利用者の8割は、将来の安心を買った?

さて、アメリカでの卵子凍結保存の実態ですが、約8割の利用者はガンの治療に備えてなど明確な理由があるわけではなことが分かっているそうです。要するに、利用者の大多数には医学目的はなく、卵子凍結保存することで将来の『保険』を買っていることになります。現時点ではパートナーがいないけれど将来子供を希望する女性、キャリアに燃えている女性には朗報の卵子凍結保存。すべての問題を解決してくれそうに思えますが、やはりデメリットもあります。第一に、卵子凍結のための肉体的負担の大きさです。複数の卵子を育てるための薬や排卵を一時的に止める薬など、一日に多い時で数種類、それを数週間、自己注射する必要があります。慣れの問題かもしれませんが、自己注射と聞くと、なんだか嫌悪感があるのを否めない方も少なくないのではないでしょうか。第二に、気になる成功率。ヨーロッパで行われた30歳以下のドナー提供による研究結果では、妊娠率は31から61%(※2)。勿論、凍結時の年齢によって結果が変わることは言うまでもありません。また、卵子の質(すべての卵子が受精卵になるわけではない)にもよるのだそう。全世界で凍結卵子を使用して生まれた赤ちゃんの数は、約5000人。この数字を多いと取るか、少ないと取るかは意見が分かれるところでしょう。第三に、卵子が凍結・解凍の過程に耐えられないことがある事実です。不妊治療専門のクリニック勤務の著者の知人によると、卵子よりも受精卵のほうが強度が強く、凍結・解凍に耐えうる力があるのだとか。

 

まとめ

体内時計がどんどん進んで行くのに怯える女性にとって、まるで魔法のような、万能薬のような響きがあるように思える卵子の凍結保存。しかし、現実は厳しいようです。冒頭の中国系アメリカ人の知人は、将来必ず孫の顔が見られると期待しているものの、そのような保証はどこにもありません。なにより忘れてはいけないのが、残念ながら、妊娠=出産となるとは限らないこと。妊娠も出産も、すべての過程が奇跡なのです。そして、日本より取扱実績があるとはいえ、アメリカでも卵子凍結保存はまだまだ一般的とは言い難いのです。卵子凍結保存は軽いノリで行えるほど、容易なものではないからでしょう。ある調査では、実際に卵子凍結を行った女性の95%は結局卵子を使用しないということが明らかになっています(※3)。まるで、学生時代の定期試験前に参考書や問題集を購入しただけですっかり勉強したような気になって安心してしまう状況に似ています。10年後、20年後には卵子凍結保存をはじめとする不妊治療はさらに進化を遂げていると予測されます。しかし、さしあたりは卵子凍結保存に過度な夢を託すより、素敵なパートナーを見つけて家族計画をしっかり立てるほうが現実的のようですね。)

 

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参照文献:

(※1)Silicon Valley Companies Add New Benefit For Women: Egg Freezing  
URL: http://www.npr.org/sections/alltechconsidered/2014/10/17/356765423/silicon-valley-companies-add-new-benefit-for-women-egg-freezing

(※2&3)95%が使われていない!卵子の凍結保存に関する5つの衝撃事実
URL: http://suzie-news.jp/archives/17684



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この記事のライター

オリビア