海外でクリスマスにメリークリスマスというのはタブー!? | WhyNot!?JAPAN

海外でクリスマスに“メリークリスマス”と言うのはタブー!?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

“Have a great day!” これはアメリカで人々が誰かとの別れ際に口にするお馴染みの挨拶の言葉です。しかし、ホリデーシーズンに入ると、”Have a great day!”から、ある特別な挨拶に取って代わります。それは、”Happy Holidays”です。てっきり“Merry Christmas”だと思っていた方は、いわゆる新しいホリデーシーズンの挨拶に驚かれているかもしれませんね。思えばアメリカではいつから”Happy Holidays”と言うようになったのでしょうか?著者が記憶している限りでは、80年代、90年代にはみな普通に”Merry Christmas”と言っていました。ですので、ホリデーシーズンの挨拶に”Happy Holidays”が主流になったのは、割と近年の出来事なのです。

 

pexels-photo-242422(1)
出典:https://www.pexels.com/

 

“Happy Holidays”が好まれる背景

”Happy Holidays”が好ましいと思われるのには、様々な理由があげられます。まず第一に、アメリカが多民族で成り立っている国で、キリスト教以外にも様々な宗教を持つ人々に考慮する必要があるからです。12月の大きなイベントといえばクリスマスと大晦日を連想しがちです。しかし、ユダヤ教のハヌカ(Hanukkah)やアフリカ系アメリカ人のクワンザ(Kwanzaa)など、私たち日本人にはあまり馴染みがないお祭りもあります。第二に、単にクリスマスを祝わない人たちがいるから。祝ってもないのに、押し付けられても…といったところでしょうか。第三に、クリスマスの後にはすぐお正月が控えているので、もう、”Happy Holidays”で良いじゃないかという考えです。最後の理由を除いて、そこにはいわゆる『ポリティカル・コレクトネス(political correctness)』が絡んでいるようです。さて、ポリティカル・コレクトネスとは一体何かご存知でしょうか?

 

「ポリティカル・コレクトネス: political correctness、略称:PC)とは、政治的・社会的に公正・公平・中立的で、なおかつ差別偏見が含まれていない言葉や用語のことで、職業性別文化人種民族宗教ハンディキャップ年齢婚姻状況などに基づく差別・偏見を防ぐ目的の表現を指す。

1980年代多民族国家アメリカ合衆国で始まった、「用語における差別・偏見を取り除くために、政治的な観点から見て正しい用語を使う」という意味で使われる言い回しである。「偏った用語を追放し、中立的な表現を使用しよう」という運動だけでなく、差別是正に関する活動全体を指すこともある。」(Wikipedia:ポリティカル・コレクトネス )

要するに、色々なバックグラウンドを持つ人たちや少数派の人たちにも配慮しましょう、誰も気分を害することがないよう中立、平等な言い回しを選びましょう、ということになります。

 

同様に職場では

12月に入ると、多くの企業がホリデーの挨拶のカードを顧客や取引先に送ります。これは、日本でいうところの年賀状と同じ役割を果たしています。カードには会社名が印刷されており、社員(や部員)がサインすることになっています。ここでも気を付けたいのは、カードに書かれた言葉です。やはり、カードに選ばれる挨拶の言葉は、”Happy Holidays” 、または、“Season’s Greetings”となっています。もちろん理由は、カードを贈る相手の宗教や信条、バックグラウンドが不明だからです。

 

実のところ、みんなはこの状況をどう思ってる?

ポリティカル・コレクトネスなんて言葉が出ると、非常に大層な印象を受けますよね?しかし、本当のところ、この状況をみんなはどう思っているのでしょう?あるアメリカの機関が、『店員は客に何と挨拶するべきか?』を調査したところ、興味深い結果となりました(※1)。

*42%が”Merry Christmas”をより好む
*12%が”Happy Holidays”をより好む
*46%はどちらでも構わないと感じている

奨励されている”Happy Holidays”は、わずか12%の人々のみに支持されていました。著者の周りのアメリカ人に尋ねたところ、「どっちでもいい」、または、「どうでもいい」といった返答が多かったです。しかし、明らかにアメリカのどこかでこの件を気に掛けている人たちがいるようです。それを証拠に、この時期になると必ずといっていいほど、インターネット上では、『”Merry Christmas” VS “Happy Holidays”論争』が繰り広げられています。

 

おわりに

わたしたち日本人からすると、相手の宗教が何であれ”Merry Christmas“と言うのが当然のようになっています。それについて深く考える人も少ないのではないでしょうか?実際のところ、アメリカでキリスト教信者でない人が、誰かから、”Merry Christmas”と言われて憤慨したという話を著者は聞いたことがありません。しかし、少数とはいえ気分を害する人がいるのも確かなようです。従って、アメリカでのホリデーシーズンの挨拶は、”Happy Holidays”にしておくのが無難と言えるでしょう。他国の文化を受け入れて独自のスタイルに進化させた上に、誰に気を遣うことなく”Merry Christmas”と言える日本。皮肉でも何でもなくて、肯定的な意味で平和な国だと思いませんか?

 

WhyNot!?国際交流パーティーで実際に外国人と友達になろう!(今月のイベント一覧)

関連記事:家族、恋人にクリスマス プレゼントは買った?海外のプレゼント事情

その他の『海外ネタに関する記事』はこちら:海外ネタの記事一覧

Blog_whynot Blog_lesson

 

参考文献:

(※1)’Merry Christmas’ or ‘Happy Holidays’?

URL: http://www.pewresearch.org/fact-tank/2013/12/12/merry-christmas-or-happy-holidays/



  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

この記事のライター

オリビア